2024.10.26
なぜハウスメーカーは工場で大量生産された建築資材を使うのか?
この記事を書いた人
サンエム建設株式会社代表取締役 大山剛人
パッシブハウスを中心とする高気密・高断熱住宅の専門家
建築歴45年、創業は1999年。100年快適に住める健康住宅を思い高気密・高断熱を極めパッシブハウス住宅をわかりやすくお伝えします。
結論から言うと安価でねじれたり変形したりしないからです。
ハウスメーカーではたくさんの住宅を造っています。ですから安いのはもちろんですが、ねじれ たり変形したりしない製品を使いたいのです。それは、クレームの数を減らすためです。そしてもう一つが、使用資材(材料を)統一することにより、住宅の規格化、統一化をしています。
そうすることにより、職人との打合せの回数が減らせ、施工ミスも少なくなるのです。
例えば年間 1,000 棟建てているハウスメーカーが、変形しそうな製品を使って30パーセントのクレームが出たとすると、300棟のクレームになり、それを処理しなければなりません。これは大変な労力になります。
それと、たくさんの大工さんに木工事を任せていますが、その大工さんたちも、全員が匠の技を持った人たちではないと思います(これは正直な話ですが・・・)。
大工さん一人ひとり技術レベルは違うはずです。そうなると、非常に書きずらいですが、腕の良い大工さんに当たれば『ラッキー!』と言えますが、 そうでない場合には・・・
昔から、建物の良し悪しは7割が大工の腕で決まると言われています。ですから、そういう腕の良し悪しをなるべくなくすために、簡単に取り付けられる部材、反らな い曲がらない部材を使いたいのです。 今の大工さんは、カンナを使わない、ノミを使わない、(手で引く) ノコギリもほとんど使わない、 そういう仕事をしている事が現状です。
職人不足の今、ある意味仕方のない事かもしれませんが、実際あなたが家を建てようと思った時に、どんな大工さんに頼みたいですか?
答えは明らかですね!