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家づくりコラム
2018.12.16

建て方工事と職人不足

この記事を書いた人

代表取締役
サンエム建設株式会社代表取締役 大山剛人
パッシブハウスを中心とする高気密・高断熱住宅の専門家

建築歴45年、創業は1999年。100年快適に住める健康住宅を思い高気密・高断熱を極めパッシブハウス住宅をわかりやすくお伝えします。

ふじみ野市、コンパクトなお家の建て方工事です。 昔は木造建物の建て方というと、大工さんとコンクリート基礎を施工した鳶の人達(カシラとも言う)で力を合わせて構造体の骨組みを組み立てて、一番高いところにある棟(ムネ)の材料までを取り付けていました。これを上棟(棟上げ)と言っていました。 組み立てるといってもプラモデルや模型を組み立てるのとは訳が違い、地上7~9mほどの高さまで登りそこで作業をしていたんです。それもすべて手作業で、そして作業用足場もない状態でやっていました。 ですから当時はものすごく危険な仕事だったんです。高いところから落下しようものなら大けがは間違いなし、運悪ければ・・・ の時代でした。 今では、人命、安全性の観点から建て方時には作業用足場を設置して、荷揚げには重機を使って建て方を行うようになりました。 昨今、建築関係の職人不足が問題になってきています。建築というと特に師弟制度の強い職種であり、昔から職人のなり手がいないと言われていた職業で、昔は第一線で働いていた職人も今や60歳代以上の人たちがほとんどで、これからそういう人たちがどんどん引退していくと言われています。まだ現役で働いている職人も高齢化の波が押し寄せているので安全面での検討が必要になってきました。 前述の建て方(上棟)時の構造体の組み立ても安全面の観点から、建て方(上棟)を専門に行う業者に任せるような仕組みが出来上がっています。高齢化している職人に高所での作業は危険を伴うので、構造体を熟知した若い人たち数人と重機を使って棟上げまで組み立てます。その後に大工と言われる熟練工の職人が家を仕上げていきます。 昔の大工さんといえば、ノミ・カンナの刃は自分で砥ぎ使っていましたが、今はホームセンターに使い捨ての刃がたくさん売っています。 時代は変わりました。大工仕事の領域も分業制になってきています。  

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