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家づくりコラム
2019.12.01

耐震性能だけの検討ではNG、耐風性能も必要

この記事を書いた人

代表取締役
サンエム建設株式会社代表取締役 大山剛人
パッシブハウスを中心とする高気密・高断熱住宅の専門家

建築歴45年、創業は1999年。100年快適に住める健康住宅を思い高気密・高断熱を極めパッシブハウス住宅をわかりやすくお伝えします。

家づくりを考えるときに耐震性能は世間一般に認知されつつあるようですが、もう一つ重要な耐風性能というものがあります。台風などの激しい風が吹いたときに倒壊せず持ちこたえる性能の事です。耐震性能の等級が3段階に対して耐風性能の等級は2段階までの表記になっています。 耐風等級1は建築基準法に定められている性能以上の耐力になります。耐風等級2は建築基準法の1.2倍以上の耐力になります。でも耐風等級のもととなる国が定めている基準風速というものがありますが、その数値は地域によって違ってくるんです。関東地域では基準風速が風速30~34m/Sの地域が多く、千葉の房総半島の部分が38m/Sになっています。 基準風速とは過去の台風の記録に基づいて計算した、50年に一度の大型台風の予想最大風速です。 先の台風15号、19号で強風により甚大な被害を出したのは主に千葉県でした。そのことからも房総半島に強風が吹きやすい地域だという事がわかります。千葉と同じ38m/Sの数値になっている地域は高知県の太平洋側、鹿児島県の太平洋側です。それ以上の40m/sになると沖縄全域、鹿児島県の太平洋側の一部という事になっています。 建築基準法は家を建てるための最低限の法律です。まだまだ多くの家が最低限ぎりぎりの性能で建てられている現実があります。もう建てれば最低の性能でもOKの時代は終わりました。 弊社では最低限の耐震等級は3を確保、等級4(建築基準法の1.75倍を想定)というものがあればそのくらいの耐震性を確保するようにしていますが、残念ながら等級4はありません。 耐風性能を計算するときも同じ考え方でやっています。この地域では耐風等級を算定するときの基準風速は32m/Sですが、あえて38m/Sで計算し、かつ耐風等級2を確保するように心がけています。これからは今以上に予想もつかないような異常気象が起こりえる可能性があるので、建物の災害に対する性能はきちんと担保しておくことが重要です。 耐震は重要ですが耐風も同じくらい重要です。

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