2024.10.26
パッシブデザインの室内環境は本当に快適なのか?吹抜けエリア測定結果編(埼玉県日高市G様邸 途中経過)
この記事を書いた人
サンエム建設株式会社代表取締役 大山剛人
パッシブハウスを中心とする高気密・高断熱住宅の専門家
建築歴45年、創業は1999年。100年快適に住める健康住宅を思い高気密・高断熱を極めパッシブハウス住宅をわかりやすくお伝えします。
今回測定に協力をしていただいた埼玉県日高市G様邸を測定、お家の性能は
UA値=0.25(設計値) C値=0.2(実測)
全館冷暖房方式(一般市販エアコン冷房用1台・暖房用1台)で空調機器は24時間稼働
第1種換気・全熱交換型換気システム
南面窓はシャッター・アウターシェード装備
太陽光パネル5.2kw搭載
測定場所は2階廊下(吹抜けがある場所)
今回の室内温度データは2021年4/11~9/10までのデータ となります。
前回は測定期間の5ヶ月分を一つのグラフに圧縮したデータでしたが、今回は1日単位で見るグラフに変換しましたので、よりリアルに感じると思います。
グラフはこちら
少しわかりにくいかもしれませんが、4つのグラフのブルーラインが1日の室内温度の変化を表しています。測定記録日は、建築地付近の6~9月の各月の最高気温を記録した、6/9・7/22・8/4・9/10の30分ごとの測定記録(24時間分)を各々まとめたグラフになります。
6月9日 外気最高気温 31.5℃ 室内温度 25.9~26.7℃
7月22日 外気最高気温 36.0℃ 室内温度 26.8~27.4℃
8月4日 外気最高気温 36.3℃ 室内温度 25.9~26.8℃
9月10日 外気最高温度 31.6℃ 室内温度 24.7~26.4℃
これを見ると前回のグラフとは全然違い、1日の温度変化がほとんどない状態です。最高気温なる時間帯はPM1:00~3:00頃と思われますので、ほとんど外気温度に影響されていないことが読みとれます(エアコンは24時間ON状態です)。各月1日単位での室内温度の変化は、2℃未満の中での推移となっております。猛暑の7・8月に限定すると1℃未満の中での推移するという結果が出ました。
ちなみに外気最高気温は、気象庁ホームページで公開している過去の気温データの最高気温を参考にしています。
次回は、一番人が集まる長時間滞在する1階リビングの温度変化はどうなっているのか、参考にデータをアップしたいと思います。