2024.10.26
平屋建てのメリットデメリットを検証!
この記事を書いた人
サンエム建設株式会社代表取締役 大山剛人
パッシブハウスを中心とする高気密・高断熱住宅の専門家
建築歴45年、創業は1999年。100年快適に住める健康住宅を思い高気密・高断熱を極めパッシブハウス住宅をわかりやすくお伝えします。
平屋のイメージは、広い土地にゆったり建っているイメージの間隔があります。多くの方は、土地が広ければ平屋建てを建てたいと思っている人は少なくありません。現実土地の広さや間取の問題で、2階建てさらには3階建てにせざるを得ない方がほとんどです。でも平屋建てでもいいことばかりでは決してありません。平屋建てを建てるメリット・デメリットをわかりやすく紹介していきます!
【平屋で建てるメリット】は、
①全ての生活が1フロアで完結し動線も短くなる。特に洗濯機を1階に設置した場合は、わざわざ2階のバルコニーに持って行って干すことのわずらわしさがなくなる。(最近は部屋干しの方が多いのであまりないかも・・・笑)
②メンテナンスは外部足場を必ずしも掛ける必要がなく(簡易的な脚立でもOK)費用が安く済む
③同じ延床面積の2階建てと比較すると、同じ断熱材で施工したときに、平屋建ての方が良い断熱性能値(UA値)が出る (※ただ計算上の性能値と体感上の温度は必ずしも一致しない場合がある)
④2階がないので耐震構造的に有利に働くので、地震に強い建物にしやすい。すなわち広い空間も造りやすい
⑤各部屋の天井裏の空間を有効利用しやすい。(勾配天井・小屋裏収納・ロフト等)
【平屋で建てるデメリット】は、
①ある程度広い敷地がないと、隣地からの日差しの影響を受けやすく、1日中日影になる可能性がある
②同じ床面積の2階建と比較した場合、1階の床面積が単純に増えるので、コンクリート基礎や屋根面積が増えるので費用が割高になる。
③1フロア完結型で間取が大きくなる傾向があるので、場合によっては日差しが入りにくい空間も出てくる(その場合はコの字型やL字型のプランにすると比較的日差しを入れやすい)
④すべての部屋・水回りが1階なので外からの視線が届きやすいので、窓の設置については設計の段階で検討することが大事になる。
⑤同様の理由から防犯面にも注意が必要になり、防犯カメラや人感センサー付きライトを設置したり、踏むと音の出る砂利を敷くなどの対策も有効。
平屋を建てたいと思っている人は、ある程度広い土地に建っている古家を壊して建て替えを考えている方、あるいは通勤に車を利用している方で、駅からある程度離れていても広い土地でゆったり暮らしたいと考えている方が多く、最近ではコロナショックの為にオンラインでの仕事に代わってきた方が、住宅街を避けて少し離れた地域に広い土地を求めて建てる方も増えてきました。
弊社で実際に建てた平屋をご紹介いたします。
【コの字型PLANで日差しの取入れを考えた配置】
【L型PLANの外観重視の平屋建て】