2024.10.26
パッシブデザインの室内環境は本当に快適なのか?リビングエリア測定結果編(埼玉県日高市G様邸 途中経過)
この記事を書いた人
サンエム建設株式会社代表取締役 大山剛人
パッシブハウスを中心とする高気密・高断熱住宅の専門家
建築歴45年、創業は1999年。100年快適に住める健康住宅を思い高気密・高断熱を極めパッシブハウス住宅をわかりやすくお伝えします。
前回は吹抜けのある2階廊下の計測点での測定結果のグラフをアップしましたが、今回は1日で一番長く過ごすLDK(リビングに吹抜けあり)での測定結果をご覧いただきます。
まずは結果ですが、こんな感じです。
6月9日 外気最高気温 31.5℃ リビング室内温度 25.0~26.6℃を推移
7月22日 外気最高気温 36.0℃ リビング室内温度 26.9~28.2℃を推移
8月4日 外気最高気温 36.3℃ リビング室内温度 26.3~27.6℃を推移
9月10日 外気最高温度 31.6℃ リビング室内温度 24.3~26.7℃を推移
このグラフを検証すると、7月・8月の35~36℃を超えてくるような外気温では、その影響を受け、室内温度も若干高めの温度になる傾向にあります。お客様も入居後初めての夏を迎え、空調の温度設定の操作がいまいちうまくいかない事もあったという事でした。しかし7月・8月の猛暑の時期に空調の温度設定を25℃にしていたらしく、それから考えると素晴らしい室内環境であるといえますね。しかも全館空調でエアコン1台の稼働です。今後は空調の温度設定を24℃(-1℃下げ)にして、換気風量を少し上げれば室内温度は全体的に下がると思われます。
とはいえ、冷暖房エアコンを24時間、365日(実際は気候の良い時期は、エアコンはOFFで、換気のみの稼働時期もあり)稼働していて、どれだけの電気代がかかっているのかを検証してみます。
お客様から電気・ガス等の光熱費の支払い額、太陽光発電の売電金額を入手して了解を得ておりますので、アップしたいと思います。