2024.10.26
【パッシブデザインふじみ野】外壁施工編1
この記事を書いた人
サンエム建設株式会社代表取締役 大山剛人
パッシブハウスを中心とする高気密・高断熱住宅の専門家
建築歴45年、創業は1999年。100年快適に住める健康住宅を思い高気密・高断熱を極めパッシブハウス住宅をわかりやすくお伝えします。
2024年元旦、令和6年能登半島地震が発生し、年始早々大変な幕明けとなりました。亡くなられた方、行方不明の方々には、心よりご冥福をお祈りしたいと思います。
今回の最大震度は7、特徴としては長周期地震動というゆっくりとした揺れでした。長周期地震動を発生するときは、高層ビルが影響を受けやすくより大きく揺れる(共振現象)という現象が起きます。
もう一つの特徴は、名古屋から岐阜の地域は瓦の産地で有名で、能登半島地域もそれに近い地域という事で、瓦屋根の住宅が多く、倒壊・半倒壊している建物のほとんどは瓦屋根の家でした。築年数も古く老朽化しており、現在の耐震性能と比べるとある程度の耐震性能しかないように見受けられます。
瓦屋根の場合、屋根の重量が重く、大地震が来た時にその重さに耐えられなくなり倒壊してしまうという事が発生します。瓦屋根は絶対してはいけないという事ではなく、瓦屋根にする場合しっかりとした構造計算のもと建物PLANを行っていくことが重要です。
今回は構造の説明をしていきたいと思います。この建物には地震時に建物の倒壊を防ぐ耐震パネル(大建工業ダイライト)を外周部の壁に取付け、尚且つ内部の壁に筋違いを設置する工法です。このダイライトパネルは湿気を通しやすい素材になっており、壁体内の湿気を外に逃がす役目をしてくれますので、壁体内結露の発生を抑えられます。又、素材は火山性ガラス質複層板という鉱物繊維で作られており、木製ではないので燃えにくく白蟻に強いという特徴があります。
耐震パネル(ダイライト)の継ぎ手部分(上下左右)は全て気密テープ貼りを行います。
その上から外断熱(旭化成ネオマフォーム60mm)を貼付け、この後の工事になりますが、外壁内にも断熱材を充填し、充填断熱+外断熱のダブル断熱工法の施工になります。