2025.09.22
無垢材×自然素材×Design|サンエム建設
施工事例この記事を書いた人
						建築歴45年、創業は1999年。100年快適に住める健康住宅を思い高気密・高断熱を極めパッシブハウス住宅をわかりやすくお伝えします。
建築産業、特に住宅産業はクレーム産業だと言われます。工場で完全機械化された設備のもとで、単一商品を大量生産しているのとはわけが違い、住宅は現場で職人の技術によって、ゼロから一つ一つの技術の積み重ねにより完成させていく商品です。ですから1mmの狂いもない住宅なんてありません。例えば家の一番大事な柱は、1mmの狂いもなく真っ直ぐ立っているかと言えば、そんなことはあり得ません。でも自動車でいえば、エンジンの部品が1mmでも狂っていれば、エンジンとしての役割は果たさないどころか、エンジンが動きませんね。
昔から、大工仕事に使う『指金(さしがね)』というL型をした金物でできた物差し(矩尺とも言います)がありますが、その物差しの一番小さいメモリは5厘なのです。5厘とはメートル法でいう約1.5mmに当たります。それより小さいメモリはありませんでした。細かな仕事は、大工の匠の技に頼っていたのです。そもそもが柱が真っ直ぐ建っていない、床も全く水平ではないという前提で工事が進んでいくので、大工の長年の経験と技が仕上がりに影響してくるのです。木造住宅の出来ばえは、70%が大工の匠の技にかかっていると、以前にもお話した通りです。ですから、住んでからの不具合は出るものだと思った方がよさそうです。それが大工や他の職人の腕により重大な不具合になるのか、大したことのない簡単な調整で済むのかの違いとなって来ます。
では、どんな不具合が多いのでしょうか?データによると、全体の不具合の80%が雨漏りで占めています。日本は世界的に見ても雨の多い国です。そんなことも影響していると考えられますが、一番影響しているのは、