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家づくりコラム
2015.11.08

楽しむ無駄とは?

この記事を書いた人

代表取締役
サンエム建設株式会社代表取締役 大山剛人
パッシブハウスを中心とする高気密・高断熱住宅の専門家

建築歴45年、創業は1999年。100年快適に住める健康住宅を思い高気密・高断熱を極めパッシブハウス住宅をわかりやすくお伝えします。

【ミニマリスト】 ミニマリストという言葉があるそうです。 ミニマリストとは、身の回りのモノを「ミニマム」=「最小限」にする生き方を実践する人たちのことを呼ぶそうです。 あとでGoogleなどで画像検索してみてください。雰囲気がわかると思いますよ。ミニマリストという言葉は、一時話題になっていたため、テレビ局などでも取り上げていたことがありましたね。yjimage[6].jpg 注文住宅でも「ミニマリスト」という言葉をちらほら見かけますが、その例は、ミニマリストというよりは、シンプルライフ止まりです。最小限ではないような気がします。 私が思うには、家族での生活を考えたら、シンプルライフ辺りで十分な気もします。それ以上ミニマリスト寄りになっていくとストレスがたまりシンプルライフがエンジョイできないどころか、不便さが目立ってくるような感じがします。 ミニマリストとは、モノを持たないことの極限を目指している人達のことで、暮らしのアスリートっぽい気もします。スポーツの世界で聞くアスリートの様な力強さはとはまた違いますけれど。 シンプルライフは、物を最小に押さえて、最大の幸福感を得るという考え方なので、その最小が個人でなく家族単位になれば、物も少しづつ増えるだろうし、最大の幸福感も家族によっていろいろと変わってきますよね。 【無駄を楽しむことができる注文住宅】 いつもお客様と間取りプランのお打合せをしていて感じることは、片付けや収納関係に悩まれていて、「押し入れや収納がたくさんあればいいな!・・・」 という声がダントツで多いという事です。誰しもが悩んでいることで、永遠の課題ですよね。 なので、家づくりという機会に、今一度、物との距離感・付き合い方・そして今ある物が必要、不必要かを見直した方がいいと考えてはどうですか? でも、この物との距離感・付き合い方というのはけっこう大変でやっかいです。住む地域などによっても個人差があるような気がします。 私個人的には、身の回りのモノを「ミニマム」=「最小限」にする考えを突き詰めたら、家なんて建てようという気にはならないでしょうし、たとえ建てても、土間を広くとか、吹き抜けとか、廊下とか、無駄なスペースを好まないでしょうね。 でも、こういう無駄なスペースをつくることに、注文住宅の楽しさってあると思ってます。無駄なスペースがあるからこそ「自分スタイルの家」が生まれてくるのだろうと思っています。 そんな広くもない土地に無駄なんか必要ないという方は、私は建売住宅で充分だと思っています。 【自分家スタイル!】12_03-valcucine-living-9-tris_0331[1].jpg 今、家づくりを考えている人達にとって、家を建てることが目的ではないと思います。家は目的を達成するための手段であって、本来の目的は、家族仲良く暮らし、好きな趣味をしながら、笑い声の聞こえる空間を造ることではないでしょうか。 選んだ「好き」に囲まれて暮らすことが、自分らしい暮らしに繋がります。 好きがある暮らしだからこそ、落ち着いたりするんです。省くべき無駄と楽しむべき無駄、ここに注文住宅だからできることってあると思います。

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