2024.10.26
【パッシブデザインふじみ野】温度管理編
この記事を書いた人
サンエム建設株式会社代表取締役 大山剛人
パッシブハウスを中心とする高気密・高断熱住宅の専門家
建築歴45年、創業は1999年。100年快適に住める健康住宅を思い高気密・高断熱を極めパッシブハウス住宅をわかりやすくお伝えします。
5月にお引き渡しをしたふじみ野市M様邸も、お客様のご協力で温湿度計を設置させていただきました。これから1年間の室温・床下温度のデータを収集し、今後の高気密・高断熱の家づくりに生かしていきたいと思っています。
この温湿度計は設置した場所の温度/湿度を、 30分間隔で 測定できる機器で、精度は温度±0.5℃、湿度±2%程度の高性能な精密機器になります。
この機器を玄関、LDK、洗面所、2階洋室×2、2階廊下(吹抜)、床下(洗面所下) 計7カ所に設置、室内温度の変化のデータを収集しています。
5月と言えば一番気候の良い時期、パッシブハウス並みの性能を持つ家としては、全然物足らない感じで、これから予想される、7~8月の猛暑になった時の高気密・高断熱の性能を期待したいです。
まずは、5月の晴れた日の温湿度データです。気象庁過去の天気データから推測すると、5/24(金)が一番気温が高かった日です。この気温はさいたま市の気温データがもとになっています。残念ながらふじみ野市のデータは出ていませんので、一番近いさいたま市のデータを採用します。
5/24の最高気温は31.2℃、最低気温は17.3℃、平均気温は23.4℃でした。その日24時間のM様宅の室温データをまとめますと、
上のグラフはリビングに置いた機器のデータになります。上がり下がりが大きく、結構大きく動いているように見えますが、最低温度が23.8℃、最高温度が25.3℃なので、1日の温度差は1.5℃程度しかありません。下の表は24時間の温湿度を30分ごとに数値化した表です。
各温度計を集計して一覧表にすると、
5月は過ごしやすい時期でしたので、まだまだ本来の性能は発揮できておりません、車で言えばアイドリング状態とでもいうのでしょうか?これから夏本番、猛暑の時期がやって来ますが、この状態を続けることが出来るのか、引き続きデータ収集をしていきたいと思います。